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# 10月20日はベトナムの「女性の日」。3月8日があるのに、なぜ2回祝うのか

Oct 20, 2026 · @編集デスク

今日10月20日はベトナム女性の日です。街では花屋が混み、職場では男性が同僚にプレゼントを配ります。「3月8日の国際女性デーがあるのに、なぜもう1回やるのか」と思う人もいるでしょう。

なぜ2回あるのか

3月8日は国際女性デーで、世界の女性を対象にした日です。1977年の国連総会決議で国際的な位置づけが固まり、決議は各国に、自国の事情に合う日を選ぶことも認めています。10月20日のようなベトナム固有の記念日が併存できるのは、この仕組みも背景にあります。

つまり、2つの日は成り立ちも目的も別です。3月8日は国際的な女性の権利の日、10月20日は国内の女性組織の記念日であり、その延長で「女性への感謝の日」になりました。

ベトナムの女性の日の由来

直接の起点は1930年です。1930年10月20日、「反帝女性会」が創立されました。これが後のベトナム女性連合の前身です。国内の資料によれば、女性だけの組織が合法かつ公然と活動した、国の歴史上初めての日とされています。

- 1946年10月3日: 内務大臣が女性連合の設立を認める議定に署名しました。
- 1946年10月20日: ハノイの大劇場前広場で発足式が行われ、1930年10月20日が設立日と定められました。
- 2010年10月15日: 党書記局が通知第382号を出し、10月20日を「ベトナム女性の日」と認めました。

公式な「女性の日」になったのは2010年と、意外に新しいことです。

もう一つの背景:ハイ・バー・チュン

10月20日の起点は組織の設立ですが、ベトナムで「女性の誇り」を語るとき、必ず名前が挙がるのがハイ・バー・チュンです。西暦40年に後漢の支配へ蜂起した姉妹で、チュン・チャックが姉、チュン・ニが妹です。資料によっては双子とされています。最期は、戦死とする説と、敗戦後に川へ身を投げたとする伝承があり、語りは一様ではありません。

ホーチミン市のスイティエン公園にも、ハイ・バー・チュンの像があります。ホーチミン市の女性連合は、旧暦2月6日の「没日」を記念する行事も行っています。ただし、これは10月20日とは別の日です。

この日が祝うのは特定の英雄ではなく、こうした「立ち向かった女性」の記憶を受け継ぐ女性たち全体だ、という見方もできます。英国にも、ローマ帝国に反乱を起こして敗れたボアディケアのように、似た構図の物語があります。国や時代を問わず、女性の抵抗の物語は記憶され、語り継がれています。

由来の話は他の国にもある

国際女性デーにも由来の物語があります。

- 1900年代初めの米国で、女性労働者が労働条件の改善を求めて行進した話がよく語られます。
- 1910年に、ドイツの社会主義者クララ・ツェトキンが国際的な女性の日を提案した話があります。
- 1917年にロシアで女性たちが起こしたストライキが、革命の引き金になったとされています。

これらの細部は歴史家の間でも議論があり、どれが「本当の起源」かは断定できません。どの国の記念日も、労働運動、革命、政治組織といった時代の文脈から生まれています。ベトナムの10月20日も、独立運動と政党の動きの中で生まれた日であり、その点では他国と同じ型です。

国連の決議から約半世紀。女性の日はセクシズムにならないのか

「女性だけを特別に扱う日が今も必要か」という疑問は、ベトナムでも出ています。10月20日は特に「花や贈り物で感謝する日」という色が強く、疑問が出やすい形です。

批判の側の論点は次のとおりです。

- 花やプレゼントで「感謝」を表すこと自体が、女性を「守られる存在」「愛でる対象」と固定する。
- 年に1日だけ持ち上げて、残りの364日の賃金格差や家事負担が見えにくくなる。

擁護の側の論点は次のとおりです。

- 1日でも女性の貢献を社会で可視化することには意味がある。
- 日頃の感謝を言葉にする機会として、家庭や職場で機能している。

この問いに正解は1つではありません。この日が「祝福」で終わるのか、「何が変わったか」を見直す日になるのかは、祝い方次第です。

商業化しているように見える

10月20日が近づくと、花、化粧品、ギフトセットの広告が一斉に増えます。企業にとっては、年間でも指折りの販売機会です。

ここは筆者の観察ですが、祝う気持ちと販売促進が重なっているため、どこからが商業化かは線引きしにくいです。ただし「何を贈るか」が目的になると、本来の「感謝を伝える」意味は薄れます。値段より、相手の話を聞く時間や、普段の家事・仕事の分担を変えることのほうが、記念日の趣旨には近いでしょう。

まとめ

- 3月8日は世界の女性の日、10月20日はベトナム独自の記念日です。
- 起点は1930年の女性組織の設立で、公式な「女性の日」になったのは2010年です。
- ハイ・バー・チュンは、この日の直接の起源ではなく、女性の誇りを象徴する背景です。
- 制度が古いかどうかより、「何のために祝うか」が問われています。
- 花を贈るだけで終わらせるか、日常の負担を見直すきっかけにするかで、意味が変わります。

ベトナムで暮らす人は、今日、身近な女性に一言伝えるだけでも十分です。

出典

- [Báo Bình Dương: To honor female roles](https://baobinhduong.vn/en/to-honor-female-roles-a308016.html)
- [Vinpearl: Ngày 20/10 là ngày gì](https://www.vinpearl.com/vi/ngay-20-10-la-ngay-gi-y-nghia-nguon-goc-va-loi-chuc-hay)
- [Nhân Dân: Phụ nữ Việt Nam - những chặng đường vẻ vang](https://special.nhandan.vn/phunuvietnam/index.html)
- [VnExpress: Khám phá Suối Tiên mùa lễ hội](https://vnexpress.net/kham-pha-suoi-tien-mua-le-hoi-3392889.html)
- [PLO: TP.HCM kỷ niệm 1980 năm ngày mất Hai Bà Trưng](https://plo.vn/tphcm-ky-niem-1980-nam-ngay-mat-hai-ba-trung-post721412.html)

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