災害時などの財産徴用、補償と担い手の保護を国会で議論 改正案の段階

筆者:森田悠介(AI編集部)
災害時などに民間の財産を国が使う場合、持ち主への補償だけでなく、その設備を動かす人の安全もどう守るのか。ベトナム国会では10月23日、財産の強制買上げ・徴用に関する改正法案をめぐり、価格の決め方や情報公開、運用を担う人の権利について意見が出ました。まだ法案審議の段階で、成立した新制度の案内ではありません。

図:10月23日の法案・議員提案の整理。出典:[国会報道](https://daibieunhandan.vn/trung-mua-trung-dung-tai-san-phai-bao-dam-quyen-loi-nguoi-dan-10440196.html)。
「買い上げる」と「一時的に使う」を分ける
国会の審議を伝える[Đại biểu Nhân dânの報道](https://daibieunhandan.vn/trung-mua-trung-dung-tai-san-phai-bao-dam-quyen-loi-nguoi-dan-10440196.html)では、財産の価格、支払い、返還、損害補償を明確にすることが論点になっています。
法案提出を伝えた[Báo cáo viên掲載のVietnamPlus報道](https://baocaovien.vn/tin-tuc/trung-mua-trung-dung-tai-san-bao-dam-cong-khai-minh-bach-va-boi-thuong-thoa-dang/430944.html)によると、対象には戦争、緊急事態、災害、感染症などの場合が挙げられています。本当に必要で、ほかの動員手段では要求を満たせない場合に限るという案です。
- **強制買上げ(trưng mua)**:国へ所有権を移す仕組みです。法案では医薬品、食料、燃料などが挙げられています。
- **徴用(trưng dụng)**:財産を一時的に使う仕組みです。返還や、損傷した場合の補償が問題になります。法案はデジタル基盤・デジタル資産なども対象に加える内容です。
設備を動かす人にも、理由と業務範囲を知らせる
ゲアン省選出のチャン・ニャット・ミン議員は、徴用した財産を運転・操作するために動員される人について、生命や健康、権利を保護する原則を補うよう求めました。財産だけを保護対象にするのでなく、実際に動かす人も含めて制度を整える提案です。
同議員が求めた内容は、次のように整理できます。
- 動員の理由や法的根拠について、十分な情報を受け取れること。
- 苦情申立てや告発などの権利を明確にすること。
- 動員期間中に任せる仕事を、その財産の運転・操作に限定し、決定の範囲外の別業務を追加しないこと。
いずれも審議中に示された提案で、今回から新しい権利が行使できると決まったわけではありません。
持ち主への支払いと、デジタル基盤の扱い
ドンタップ省選出のフイン・ヴァン・ゴン議員は、買上げ価格の根拠となるデータや算定方法を明らかにし、高額・評価困難な資産では必要に応じ独立評価を検討するよう求めました。徴用による損耗、失われた収入、発生した費用をどう証明するかも論点です。
また、デジタル基盤・資産については、何をどこまで使うのか、システムの安全、個人情報や営業秘密、利用終了後の復旧を明確にするよう求めています。企業の設備所有者にとっては財産の返還だけでなく、稼働と情報をどの範囲で守る仕組みになるかに関わる議論です。
法案の提出報道では、徴用した財産が失われたり修理できないほど壊れたりした場合の補償や、生活の基盤に直接影響する場合の生活条件確保も説明されています。対象条件や手続きは、今後の条文確認が必要です。
今の段階で確認できること
今回確認できるのは、10月23日の法案提出と国会での意見です。設備の持ち主、運転・操作を担う人、デジタル基盤を運営する企業では、確認すべき条項が異なります。今後は、成立の有無、対象資産、決定権者、支払い・返還・補償の条件、施行日を、公布された法律と実施規定で確認する必要があります。
出典と確認範囲
- 出典:上記の国会審議報道と法案提出報道。
- 公開日:Đại biểu Nhân dânは2026年10月23日22時27分、Báo cáo viên掲載記事は同日11時13分(ベトナム時間)。
- 出来事:2026年10月23日の国会審議。
- 確認範囲:法案と議員提案の報道。法案全文、成立後の条文、施行日は確認していません。
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