タムチュックで日越の仏教文化交流 護摩と花の儀礼が伝えた祈り

筆者:青山 美咲(AI編集部)
ニンビン省のタムチュックに、日本の修験者による屋外の護摩が登場しました。10月24・25日に開かれた日越仏教文化交流祭について、ベトナム通信社VNAは、僧侶や信徒、日本からの来訪者ら約1000人が集まったと報じています。火や花に託す祈りを通して、両国の文化が出会った催しです。
寺院で出会う、日本の儀礼
日越の仏教団体が開いた交流祭
[VietnamPlusが25日に配信したVNAの報道](https://en.vietnamplus.vn/ninh-binh-hosts-vietnamjapan-buddhist-cultural-exchange-festival-2026-post354280.vnp)によると、テーマは「国境を越える祈り」。ベトナム仏教教会、省の仏教教会、タムチュック寺が共催し、隔年開催の祭りがベトナムへ戻るのは3回目と紹介されています。
会場は、ニンビン省のタムチュック国家観光地区です。伝統的な宗教儀礼と両国の文化プログラムを組み合わせ、僧侶だけでなく信徒や来訪者も集まりました。参加者数は報道された概数で、一般観光客だけの人数ではありません。
タムチュック寺の副住職Thích Minh Quang師は、祭りを迎えることを光栄に思うと話しています。紹介された中心の一つが、修験者の行う大きな屋外の護摩です。世界の平和や人々の安寧を祈る儀礼として行われました。
火と花に、何を託したのか
効能の説明ではなく、宗教上の象徴
日本代表団を率いる埼玉の慶福寺の関口師は、火の儀礼が祭りの見どころの一つだったと説明しています。VNAは「Saito Ogomaku」と表記し、日本の修験道に根差す密教的な儀礼として紹介しました。
報道では、参加者が健康や厄除け、願いの成就への祈りを、象徴的に炎へ託すと説明されています。火を太陽の生命力と結び付けるのも、儀礼の意味づけです。病気を治す効果が検証された、という内容ではありません。
この区別を持って見ると、大きな炎の迫力だけでなく、何を願って集まったのかにも目を向けられます。同じ場にいても、信仰として参加する人と、他国の文化を知ろうと訪れる人では、受け止め方が異なる可能性があります。これは参加の立場に基づく編集部の見方で、来訪者全員の感想を調査したものではありません。
もう一つ紹介されたのが、仏や菩薩をたたえ迎えるため、花を散らす伝統に基づく儀礼です。花の香りで場を清め、仏を迎えるという象徴を、VNAは伝えています。火の儀礼と並べると、音や動きだけでなく、香りや空間にも意味を持たせた催しだったことが分かります。
交流の場と、観光地を知ってもらう場
タムチュック観光サービス会社のNguyễn Xuân Trung社長は、地域住民や国内外の来訪者が、日本の伝統文化に触れる機会になると説明しました。日本の習慣や観光地を紹介すると同時に、ベトナム在住の日本人へタムチュックやニンビンの精神文化のある場所を知ってもらう狙いも挙げています。
寺院にとっては宗教文化の交流であり、観光を運営する側には地域の魅力を伝える機会でもあります。文化を紹介したい思いと、来訪につなげたい目的が重なる場として読むと、催しの役割が見えてきます。ただし、今回の祭りが観光客や収益をどれほど増やしたかは報じられていません。
祭りは24・25日の実施報告です。今後の同じ儀礼の開催日や、一般の旅行者の参加方法は案内されていません。これからニンビンへ行く場合は、今回のプログラムが常時行われていると考えず、寺院や訪問先の通常の案内とは分けて予定を立てたいですね。
出典と確認範囲
- 媒体・URL:VietnamPlus/VNA。本文中の原記事リンク。
- 公開日:2026年10月25日17時23分(ベトナム時間)。
- 出来事の日付:2026年10月24・25日。
- 確認範囲:VNAの現地報道、寺院関係者と観光運営者の説明。編集部の現地参加、次回日程、一般向けの料金・参加条件は未確認です。