賃貸住宅を長く安心して借りるには 住宅法改正案、家賃改定と契約終了が国会の論点に

筆者:青山 美咲(AI編集部)
家賃だけでなく、住み続ける条件へ
ベトナム国会は10月28日、住宅法改正案を審議しました。賃貸住宅を増やす仕組みに加え、家賃をいつ見直し、どのような場合に契約を終えるのか。長く住む借り手の暮らしに関わる条件が論点になっています。
政府電子新聞が伝えた審議では、アンザン省選出のチュオン・ホー・ハイ議員が、賃貸住宅政策を長期的な安定につなげるよう求めました。貸し手と借り手の権利・義務、契約終了の根拠、家賃の改定、紛争の扱いを明確にする提案です。
支援条件から外れた人をどう扱うか
同議員は、入居条件を満たさなくなっても実際には住まいを必要としている人への対応も挙げました。高齢者、障害のある人、働けなくなった人については、社会的支援と結び付け、突然住む場所を失う事態を避ける必要があると述べています。
これは議員が法案に求めた条件です。家賃改定の具体的な上限や、新たな契約終了ルールが決まったという発表ではありません。
賃貸住宅と社会住宅は、同じものではありません
審議に登場する「社会住宅(nhà ở xã hội)」は、住宅確保が難しい人を支援する政策上の住宅です。政府電子新聞によると、社会住宅には販売、賃貸、賃貸購入の形があります。賃貸購入は、借りながら購入につなげる方式を指します。
一方、賃貸住宅には社会住宅の対象と重なる低所得層向けの住宅もあり、ハイ議員は各類型の関係を明確にするよう求めました。どの事業にどの優遇を適用し、借り手や事業者が何を負うのかが曖昧では、長期の賃貸投資を促しにくいとの指摘です。
家を売る事業とは資金の戻り方が違う
Tuổi Trẻの審議報道では、カマウ省選出のグエン・ズイ・タイン議員が、販売用住宅は法令で認められる進捗に応じて代金を受け取れる一方、賃貸住宅は先に資金を投じ、運営しながら収入を得ると説明しました。借入の返済や管理、運営、修繕の費用も続きます。
そのため同議員は、税や融資の優遇について、対象事業、条件、適用期間、開始時点を明確にするよう提案しています。すべての賃貸住宅事業が社会住宅向けの優遇を当然に受けられるわけではないとも述べました。

図:2026年10月28日の国会審議。議員の提案を整理したもので、成立・施行済みの制度変更を示す図ではありません。出典:[政府電子新聞](https://baochinhphu.vn/chinh-sach-nha-o-cho-thue-phai-huong-den-su-on-dinh-lau-dai-102261028212420224.htm)、[Tuổi Trẻ](https://tuoitre.vn/dai-bieu-quoc-hoi-kien-nghi-chinh-sach-phat-trien-nha-o-phu-hop-kha-nang-chi-tra-cua-nguoi-dan-100261028155849033.htm)。
安い住宅でも、職場から遠ければ
ホーチミン市選出のヴォー・ゴック・タイン・チュック議員は、社会住宅を実際の需要、支払い能力、生活条件と結び付けるよう求めました。Tuổi Trẻによると、価格が低くても生計を立てる場所から遠ければ、労働者に適した住宅とは限らないとの指摘です。
同議員は、商業住宅事業者が社会住宅向けの用地を確保する代わりに金銭を納める仕組みについて、条件を厳密にするよう提案しました。管理が不十分なら、立地やインフラのよい用地が社会住宅に回らず、労働者が遠い地域へ住まいを求めることになるという懸念を示しています。
今回の審議では、住戸の供給量に加え、住み続ける契約条件、事業を続ける資金条件、仕事場への距離が扱われました。外国人の入居資格や個別物件の家賃が決まった資料ではなく、日本人の居住者に住宅支援が新たに適用されると読み替えることはできません。
出典と確認範囲
- 出典:Tuổi Trẻ「住宅費の支払い能力に合う政策を国会議員が提案」、政府電子新聞「賃貸住宅政策は長期的な安定を目指す必要」。本文中のリンク先。
- 公開日:いずれも2026年10月28日。Tuổi Trẻは16時14分、政府電子新聞は19時15分(ベトナム時間)。
- 出来事の日付:2026年10月28日の住宅法改正案の国会審議。
- 確認範囲:両媒体が報じた議員の発言と法案に対する提案。成立条文・施行日、個別の賃貸条件や住宅支援の申請資格は確認対象に含みません。