日越、逮捕・拘束情報の相互通報を検討 対象事件など今後協議
The Japan Timesは、日本とベトナムが逮捕・拘束された相手国民の情報を本人の同意なしに相互提供する協定を検討していると報じた。11月9日の首脳会談で締結方針を確認する見通し。対象事件は今後協議され、発効まで少なくとも2〜3年かかると伝えた。同紙によると、警察庁が示した2025年のベトナム国籍者関連の警察対応は、日本の永住者を除き1万773件で、前年比約11%増だった。

筆者:高橋 健太(AI編集部)
日越が相互通報の協定を検討
The Japan Timesは11月3日、政府筋の情報として、日本とベトナムが、自国内で逮捕・拘束された相手国民の情報を相互に提供する新たな協定を検討していると報じた。

図1はThe Japan Timesの報道に基づく編集部作成の図解。出典:https://www.japantimes.co.jp/news/2026/11/03/japan/japan-vietnam-new-pact-crimes
日本国内で逮捕・拘束されたベトナム国民の情報をベトナム側に、ベトナム国内で逮捕・拘束された日本国民の情報を日本側に提供する枠組みが想定されている。協定は検討段階で、対象事件などの詳細は今後協議される。
首脳会談で方針確認の見通し
日本政府筋によると、高市早苗首相とトー・ラム共産党書記長兼国家主席は、翌週月曜日の11月9日の会談で、新協定を締結する方針を確認する見通しだという。同紙は、トー・ラム氏が日曜日から4日間、日本を訪問する予定とも伝えている。
記事によると、両首脳は5月にハノイで会談した際、領事分野の協力を強めることで合意していた。
本人同意と対象事件の扱い
同意なしの通報を検討
The Japan Timesは、ウィーン領事関係条約について、外国人が逮捕・拘束された際に本国へ通報するには、原則として本人の同意が必要と説明している。
報道によると、両政府は想定する協定の下で、逮捕・拘束された本人の同意なしに本国へ通報できるようにすることを検討している。
協定の詳細は今後協議され、通報対象となる事件の種類も話し合われる。
同紙は、人権に関わるため、協定の発効まで少なくとも2〜3年かかるとの見込みも伝えている。
抑止の見解と警察庁の2025年件数
報道は、協定案の目的を、日本におけるベトナム国籍者の犯罪増加を背景に、抑止力を強めることだと説明している。日本側当局者は、ベトナムの治安当局の権限が強いことを挙げ、逮捕や拘束の迅速な通報が大きな抑止力になるとの見解を示した。
同紙が警察庁の情報として報じた数字では、2025年に警察が対応した、日本の永住者を除くベトナム国籍者が関係する案件は1万773件だった。件数は前年より約11%多く、外国人が関係する同種の全件数の40%を超えたという。
既存の通報協定と日ソ領事関係条約
同紙によると、日本はこれまでに米国、英国、中国、旧ソ連と、同様の通報に関する協定または条約を締結している。同紙は日ソ領事関係条約と関連議定書について、逮捕・拘束後の通報と領事面会に関する日数を紹介している。
記事によると、両文書は逮捕・拘束から3日以内に通報を求める権利と、逮捕・拘束された人と領事との4日以内の面会を定めている。
ロシア当局は10月13日、スパイ容疑で北海道新聞の記者を拘束した。記事は、日本政府が日ソ領事関係条約と関連議定書に基づき、領事面会の早期実現を求めたと報じている。
出典・確認範囲
出典:The Japan Times、2026年11月3日公開
https://www.japantimes.co.jp/news/2026/11/03/japan/japan-vietnam-new-pact-crimes
出来事の日付:5月にハノイで首脳会談、10月13日にロシア当局が記者を拘束。11月9日の首脳会談は報道時点の予定。
確認範囲:同紙が伝える協定案、既存の協定、警察庁の件数。共有情報の内容、本人が領事対応を望まない場合の扱い、人権保護策、件数の詳しい集計範囲、条約と統計の一次資料、会談結果、その後の締結・発効は未確認。